Q&A

自主研修会の会場での質疑応答をまとめたものです。(2015年1月現在の情報をもとに作成しています。)
このほかにもたくさんの質問が出ていますが、多くの方々へあてはまるものをまとめてみました。
詳しい説明を聞きたい方、他の質問をしたいという方は、是非会場へお越しください。

学校(管理指導表)などの対応について

Q

学校生活管理指導表はどの程度使用されていますか

A

文科省、自治体独自のものを合せれば、その使用は急速に拡大しています

Q

季節・体調によって発症する場合、学校生活管理指導表記載のために年1回の検査でよいのでしょうか?

A

学校生活管理指導表の提出は原則年1回です。検査は学校生活管理指導表記載のために行うものではありませんので必ずしも同じ回数にはなりません。除去食が増える場合は追加の指示が必要ですが、解除の場合はそのための指示表は不要というのが文科省の見解です。

Q

アレルギー検査はどれぐらいの項目をしてもらったらいいでしょうか。

A

検査の内容は医療機関にて決められます。何らかの理由でご家族の不安がある場合などは、献立表をお渡しし、それらの摂取の可否を確認してもらうようお願いするとよいでしょう。

Q

診断書に沿って対応すると、出せる食材がなくなってしまうことがあります。中には食べられそうな物もありますが。

A

給食対応の最終決定は学校側が行います。学校では安全を第一に考えた対応が原則ですので、「食べられそうなもの」は「食べられない」と判断します。決定の過程で「診断書に沿っていくと、こういうケースの除去食になりますがいいですか?」と親に投げかけましょう。話し合いの中で未摂取の食材が多く、それらを除去としている場合には、専門家の受診を勧めるのも一考です。学校側や栄養士のネットワークを作っていくことも大切なので、この研究会も利用してください。

Q

中学校給食が始まり、中1でバラ科のアレルギーによる果物がだめな生徒がいます。 桃・りんご・さくらんぼはチェックしていたが、びわは管理表になかったがどうしたらいいでしょうか。また、りんご酢はどうでしょうか。

A

子どもが一度も食べたことがないものは、学校でも食べさせないのが原則です。びわは一般的にあまり食べないので、管理表になかったのではないでしょうか。これも家で食べたことがあるか聞くと良いです。因みに呼吸器アレルギー医療センターでは、給食で初めてびわを食べて、アナフィラキシーをきたした例を経験しています。

Q

経口負荷の許容量を聞いたが、範囲内であれば学校で出してもいいのでしょうか? 

A

限定で解除するのは学校では無理です。負荷試験結果がOKでも家で食べて出ることがあります。安全を最大限に優先させるために、家で完全にOKなら学校で出しても良いと考えます。 (入浴・運動などで少しでも出るようなら、出さない。)

Q

学校生活管理指導表にプラスして、完全除去か、部分除去か、卵なら何が×、何が○かチェックしてもらっているが、地域の開業医に受診できない子もいるので、学校生活管理指導表もあいまいになりがちです。

A

まず給食の原則は、部分除去を行わない、ということをご確認ください。その上でですが、詳細な問診は、鶏卵なら鶏卵アレルギーの重症度を測る情報とお考えください。情報の中からどれだけのたんぱく質がとれるのか考えていくと良いでしょう。

Q

4年生になって大豆摂取で体調不良となり大豆アレルギーが判明しました。そら豆・いんげん豆等他の豆も検査が必要でしょうか?

A

大豆にアレルギーがあっても、そら豆、いんげん豆は摂取可能であることがほとんどです。したがって大豆が原因で症状が出たとしても他の豆類を調べる必要はありません。 念のため、家で食べてみてどうかを再度確認して下さい。

Q

胃瘻摂取でも口の周りが赤くなることもありますか?他も検査も必要でしょうか?

A

特殊な栄養法ですが、食物アレルギーの一症状としての皮膚症状が口周りに出たとしてもおかしくはありませんが珍しいと思います。他の症状がないのであれば、そのことを保護者、主治医と共有し、今後の対応をと相談して下さい。

Q

小児科で血液検査後に皮膚科でプリックテストを受けると陽性項目が増えたがどのように判断するべきでしょうか。

A

学校での除去対策は学校生活管理指導表に則って行って下さい。プリックテストや血液検査で陽性であっても指示(追加を含め)がなければ問題ありません。

Q

学校生活管理指導表について、病院によって記載の仕方が違う。中にはコンタミまで除去が必要と記載される場合もあるが対応すべきでしょうか。

A

コンタミまで除去という表現は誤解を招きます。コンタミは入っていないはずのものが入っている、という意味です。これによく似た表現で「同一製造ライン使用」というものがあります。これは基本的には使用していないが、混入の可能性は否定できない、という意味でとらえて下さい。 ご質問への具体的なお答えですが、自分たちが確認できる範囲でしっかり対応することで十分です。

Q

学校生活管理指導表を記載していただくのに無料の病院と有料の病院があるようですが?

A

学校生活管理指導表の料金設定に明確なものはありません。ただ医療者の立場からすると、この学校生活管理指導表によって児童生徒の食の安全を保障するという位置づけですので、責任ある記載が求められると考えています。

Q

学校生活管理指導表を書く医師の負担は大きいのですか?

A

負担は小さくはありません。時間的な問題もありますが、それ以上にQ12でお答えしたようなこともあります。この指導所で学校での子どもの生活の質が変わると考えれば、それだけの検査を行った上での学校生活管理指導表であるとお考えください。

Q

学校生活管理指導表を提出してもらってどこまで細かく除去していますか?

A

現状は市や学校などによって対応はまちまちです。今後文科省から改めて適切な給食提供に関する通達が出る予定です(2015年2月現在)が、原則は完全除去か否か、となると思われます。

Q

アレルギーの対応はどこまでするのが良いのでしょうか

A

大変難しい問題です。一人一人の考えで答えは出せません。学校の総意としての対応が求められます。現場の現状はグループワークのまとめをご覧ください。
※学校・保育所などのアレルギー食対応の面談の必要性・内容・どこまで受けるか等についてグループワークまとめ
 食物アレルギーは食べ物によってアナフィラキシーを起こすことがある。
 除去食の対応はアナフィラキシーなど事故を起こさないためという前提がある。
 栄養士・担任・管理職・全職員が知識を持つことが必要。
 栄養士だけが知っているからといって、できるからといって実施してはいけない。
 知識を得ることで、よりシンプルに、より少人数の対応になるはず。
安全かつクオリティの高い給食を提供することが必要ではないか。

アレルギー一般について

Q

鯖を見るだけで蕁麻疹が出る。エキスでは反応しないのですが、どう対応したら良いですか。

A

鯖を見るだけでアレルギー反応が出ることは考えられないです。臭いで反応が出る場合は、焼くことで蛋白質が空中に飛散することがある為です。鯖節で反応することは少ないです。一般に魚肉は生→練り物→ひもの→燻製→の順にアレルギー反応が起こりにくいとされています。加熱による変化はあまりありません。また小児では青魚が症状を誘発しやすいわけではなく、むしろタラやタイといった白身の頻度が高いです。因みに青魚という括りはアレルギーの観点からは不適切です。

Q

小さい頃に卵で発症したため、家族中で卵を買っていない家庭があります。どう助言したらいいですか。

A

不安に対しては、どこが不安なのか見極めましょう。その上での助言が適切な医療機関受診に結びつきます。例えば下記のようなことを確認しては如何でしょうか。
身体の成長に遅れはないですか?栄養摂取の極端な偏りはないですか?食べることそのものに対する漠然とした不安につながっていないですか?

Q

乳製品で牛乳は食べられないが、ヨーグルト・シチュー・チーズは食べられる、そんなことはありますか?

A

乳タンパクの中で主たる抗原はカゼインですので、多くの場合はご質問のようなことはおこりません。

Q

小麦粉を吸って発症しても食べることができますか?

A

小麦粉は接触や吸入によって発症することもあります。このような場合は食べても症状が出ます。

Q

離乳食で、りんごのすりおろし、バナナのつぶした物と進めてきたが、5.6ヶ月児に果物を生で食べさせてよいのでしょうか。

A

アレルゲンとして持つ人の多い果物(バナナ、リンゴ、キウイなど)は生で食べさせない方が良いでしょう。

Q

魚では真鯛はOKだと言われるが、他の鯛ではどうでしょうか?

A

どの魚がOKか確かめる必要があります。真鯛がOKならほかの魚を家庭で少しづつ試していくと良いでしょう。

Q

特にきゅうり・筍など野菜のアレルギーが増えています。水槽・切裁機・釜の使いまわしなど大丈夫でしょうか?

A

きゅうりは生がだめでも、湯がいてOKなら使いまわしても良いと判断します。

Q

口腔アレルギーは加熱されたものは大丈夫と認識しているが、野菜も加熱されたものは大丈夫でしょうか。また、ジュースやアップルジュースなどはどうでしょうかか。

A

果物野菜アレルギーには2種類あります。
OASは加熱すると大丈夫なアレルギーです。一方加熱などの調理をしても抗原性が低下しないアレルギーも少数ながらおられます。ケチャップやジャム等も食べられません。そういう人は重篤な症状に結び付く場合が多いです。

Q

花粉症との関連はありますか?

A

生の果物で口の中がピリピリするなら、OASの可能性が考えられます。口腔アレルギーの場合と、ただ嫌いな場合があります。ただし、食感などが嫌いでピリピリすと訴える場合もあり、その見分けとしては検査をおすすめします。
OASの症状は一般には軽度ですが、鼻づまり・まぶたが腫れる・気管の入り口が狭窄、閉塞ということもあるので注意しましょう。

Q

大豆のアレルギーの子は、三度豆やグリーンピースもアレルギー反応が出るのでしょうか。

A

大豆とその他の豆は分けて考えてよいです。

Q

最近、アレルギーが増えた原因はありますか?

A

実際アレルギー疾患は増えていますが、その明らかな原因は分かりません。幾つかの仮説がありますが、乳幼児期の感染症の減少、抗菌薬の使用、皮膚炎の増加と遷延などは、確からしい仮説です。さらに大気汚染や食品添加物の関与なども言われておりますが、詳細は不明です。

Q

アレルギーを予防できることはありますか。

A

現在発症予防としてプロバイオティクス、多価不飽和脂肪酸、抗酸化物質、ビタミン類などを母体あるいは児へ投与する臨床研究がおこなわれていますが、まだ十分なエビデンスは得られていません。

Q

治りにくいアレルギーはありますか。

A

大人になってから発症する、エビ・カニ・ピーナッツ・そばなどは治りにくいアレルギーです。

Q

離乳食を初めて間もないころ、家庭では食べても大丈夫だったが、園で食べたときに症状が出た事がありました。

A

離乳食については、初めて食べた時ではなく、ある程度食べてからIgEが出来てくることもあります。その場合は病院に受診してもらうことが必要です。

Q

アレルギー対応のできる医師はどうして探したらいいですか?

A

アレルギー学会のホームページや食物アレルギー研究会のホームページで医師は探すことができるので、そこの医師に相談するのも良いでしょう。

Q

食物経口負荷試験は受けた方が良いのでしょうか。

A

食べられる食品が増えているかもしれないので、負荷試験はした方が良いです。
負荷検査を受けられる病院も、食物アレルギー研究会のホームページから検索できるので参考にしてください。保険診療内で検査を受けられます。
(1000点)年2回まで受けられます。検査結果と知識が融合すれば、保護者の対応がより適切なものとなることが期待されます。

Q

血液検査の陽性は何で決まりますか。

A

血液検査では、アレルギーの食品を与えた後のIgEの量を測っています。
卵であれば、生の白身と血液を直接反応させているため、実際に食べて吸収される際にたんぱく構造が変わるため、血液検査が陽性でも症状が出ない場合があります。しかし、極端に数値が高い場合は食べても症状が出る可能性が高いため主治医が経口負荷試験をするまでもなく控えるように指示をしている場合があります。

Q

アレルギーの出る食品をむしろ積極的に食べさせるという助言もあるが、その理由は?

A

経口免疫療法といって食べながら治していく方法があります。誤解のないようにお願いしたいのですが、これは「食べたから治る」というものではありません。専門医の指導の下、「食べることを利用して治療する」方法であり、症状が誘発されないレベルで摂取を継続し、最終的に除去解除を目指す方法です。
また一定の安全性が確認できる場合には、食の幅を広げることも期待できますので、この点でも厳格な除去が全員に適応されることはなくなりました。

Q

コンタミ表示に基準はありますか。

A

学校などの対応Q11と同じです。
コンタミは表示義務ではないので、表示されていなくても入っている可能性があります。

Q

エピペンは1年で使用期限が切れますが、更新のたびに費用が発生しますか。

A

保険は使えますが、有償の交換となります。
アナフィラキシーショックの患者も増えてきています。10年前は0.1%と言われていましたが、近年は0.3%になりました。アレルゲン食材が多く何度も症状が出て、ぜんそくも持っているという場合はアナフィラキシーショックに陥る危険がありますので所持したほうが良いでしょう。

Q

アナフィラキシーなど、反応が出た時に横にするのと座らせるのとどちらが良いのでしょうか。

A

横にするのが基本です。救急車を呼ぶのをためらわないでください。

Q

アレルギー対応している宿泊施設はありますか?

A

もちろんあります。ただしすべてに対して対応可能というわけではありません。除去食の内容によっては弁当やレトルトで対応せざるを得ないこともあります。

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